2010年04月23日

夜のガスパール、練習

先日、コンサートの出演者、
大藪祐歌さんと嘉数明美さんの合同練習におじゃましました。

前々からお知らせしていたように
今回のコンサートでは、『夜のガスパール』を
ラヴェルが作曲した曲のピアノ演奏と
ベルトラが書いたの詩の朗読、
2つの「夜のガスパール」を同時に楽しむことができる構成になっています。

大藪さんが演奏する曲と嘉数さんが朗読する詩で
「夜のガスパール」というひとつの世界を作り上げるのです。

練習の場に同席させてもらって、2人の作業の様子を見ていました。

詩や曲が創り出している全体的な世界観を確認することはもちろん、
言葉として発する際の音の高低、言葉と言葉の間などを細かく話し合い、
ピアノと言葉の調和を作り上げていました。
一つ一つの言葉の持つ世界をどのように理解し、表現をしていくのか、
本当に一言一言、意見を交わし、詰めていくすごい作業でした。
2人で同じ世界を作り上げ、表現するために、
2人とも知識、技術、感覚、感じたこと、考えたこと…
頭も心も体も全部をフル活動している濃密な時間でした。

側で、感心しながらメモを取っていたのですが、
実際は、2人が何を話しているのかほとんどわからず
ただ、やり取りを眺めているだけでした。

大藪さんも嘉数さんもプロフェッショナルで
日頃から技術を磨き、知識を研鑽しているのは言うまでもないのですが、
今回の演奏会に向けてまた新たに、ベルトランやラヴェルの世界を追求し、
表現方法を考え試している過程にいます。

その姿を見ていて、ワクワクしてきました。
とてもステキな内容になるのは間違いないと確信しました。
2人の話している内容はほとんど分からなかったけれど、
声とピアノを合せて、議論、
声とピアノを合せて、議論、
その繰り返しのなかで
1回目と2回目と3回目と、どんどん素敵に変化していくのが
聞いていて、すごくよく分かりました。

このような積み重ねから、
すばらしい世界が創り出されて行くのですね。
その過程を間近で見ていると、神聖な気持になります。

遅くまで残って練習された後、
お二人は、「まだまだ練習しなくちゃ」と言い残し、
生暖かい風の中、帰って行きました。(T)


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Posted by みなみちゃん at 14:07 │日々のこと